
こんにちは。
塾長の一井です。
12月に入り教室は過去問に取り組む受験生たちの姿が増えてきました。
家での学習に過去問を取り入れ始めている人も増えている時期でしょう。
さて、過去問を
「解く → 丸つけ → 点数を出して終わり」
で終えていないでしょうか?
過去問演習でいちばん大切なのは 「解いた後の復習」 です。
今日は、合格に必要な力をしっかり伸ばしていくための復習法についてお話しします。
主に中3に向けた内容ですが、大学受験や検定の過去問を解くときにも重視してほしい考え方です。
①点数より大事なのは「弱点の発見」
過去問を解くと、どうしても点数に目が行きがちです。
もちろん点数も大事ですが、それ以上に価値があるのは 「弱点が明確になること」 です。
弱点が見つかるということは、
そこを改善すれば点数が伸びるという明確な伸びしろが見つかったということ。
受験までの限られた期間で、どれだけこの穴を埋めていけるか。
これこそが、過去問演習の大きなポイントなのです。
②復習の質が「得点力の伸び」を決める
ここ数年の入試問題を見ていると、顕著に増えているのが「思考力・判断力」を問う問題です。
先日、日曜日に実施された模試の問題を中3生に見せてもらいましたが、どの教科も文章量が多く、数学でさえ“読解力”が求められる構成。
まさに兵庫県の入試傾向を反映した模試でした。
兵庫県の公立高校入試でも、単純な暗記で解ける問題は減り、資料の読み取り・条件整理・文章の意図理解 といった「考える力」を問う問題が確実に増えています。
つまり入試は、基礎知識を理解している前提で、それを使って考えられるかどうかを評価する方向に進んでいるのです。
だからこそ、過去問の復習では
- 基礎知識で足りないものは何か
- どこでつまずいたのか
- 思考のどの段階が抜けていたのか
- 次に同じ形式が出たとき、再現できるか
といった“思考のチェック”が欠かせません。
復習の質が上がれば、再現性のある得点力が身につきます。
これは、その問題だけに通用する力ではなく、入試本番で戦える力です。
③「答えを覚えてしまったら、もう一度解いても意味がない?」
生徒から模試や過去問を解くにあたり、
「もう一度解こうとしても、答えを覚えてしまったから意味がないですよね」という相談を受けることがあります。
たしかに、選択肢の「ア」や計算結果の「5」を覚えていて、それで点数が上がったと思うなら、やり直しの意味は薄いかもしれません。
しかし、本当に大切なのは “答えではなく、そこに至るプロセス” を理解することです。
たとえ答えを覚えていても、
- どう判断したのか
- どんな情報を使ったのか
- どこで思考が止まったのか
- 他の問題がどうして不正解になるのか
これらを確認するための「解き直し」には、十分な価値があります。
不正解だった問題はもちろん、正解した問題でも“偶然当たったもの”は復習の重点候補です。
まとめ
過去問は
解いて終わりではなく、復習で伸びる教材です。
- 答えを覚えていても解き直す価値はある
- 間違いの原因を分析する
- 出題者が「何を試しているのか」を考える
この3つを意識して取り組めば、過去問演習は確実に本番の得点力につながっていきます。
ここからの1〜2ヵ月、過去問としっかり向き合い、見つけた弱点を一つずつ丁寧に埋めていきましょう!
それでは、本日はこの辺で(/・ω・)/

