こんにちは、塾長の一井です。
いきなりですが、
本日は、簡単な実験にお付き合いいただきます。
心の準備はよろしいでしょうか?
まず、こちらの英文[1]を読んでみてください。
[1]I have a dog. His name is Max. He can jump high and run fast. I play with him in the park every day.
英文の内容は理解できそうですか?
中1以上であれば、日本語訳が出来てほしい文章です。
I have a dog.
私は犬を飼っています。
His name is Max.
彼の名前はマックスです。
He can jump high and run fast.
彼は高くジャンプできて、速く走ることができます。
I play with him in the park every day.
私は毎日、公園で彼と遊びます。
ふむふむ。
これぐらいはわかるぞ!ということであれば、第1段階クリアです。
次に、こちらの英文[2]はどうでしょうか?
[2]Journalists visit a remote island. The residents face a severe drought. They struggle each day. They gather water from small wells and share it with neighbors.
・・・
ものすごく難しくなったと思いませんか?
急にレベル上げ過ぎやろ!おいおい!
という苦情もあるかもしれません。笑
英文[2]の意味がさっぱり分からなかった人は、
今感じている「全然、意味わからん!」という自分の気持ちをよく覚えておいてください。
では、ここらでネタばらしです。
何の実験に巻き込まれているのかと言うと、
語彙力が足りない人の気持ちを体験してもらう実験です。
語彙がない人が、国語の文章や英語の長文を読んだときに、今のような気持ちになっているのです。
※[2]の英文も読めてしまった人は、実験になりませんでしたね。笑
実は、
この2つの英文は、
どちらも中1の5月までに習った文法しか使っていません。
・be動詞の現在形
・一般動詞の現在形
・canの文
のみで作成しました。
[1]も[2]も肯定文だけの英文で、疑問文や否定文すら使っていません。
難しいと感じたであろう[2]の文章は、実はcanすら使っていません。
では、どうして簡単な文法しか使っていないのに、[2]の文章が難しく感じるのか?
それは、
”単語の意味がわからないから”
この一言に尽きると思います。
単語がわかっている人には、[2]の文章はこのように見えているはずです。
Journalists visit a remote island.
ジャーナリストたち 訪れる 人里離れた 島。
The residents face a severe drought.
住民たち 直面する 深刻な 干ばつ。
They struggle each day.
彼らは 苦しむ 毎日。
They gather water from small wells and share it with neighbors.
彼らは 集める 水 小さな 井戸 から そして それ 分け合う 隣人 と。
このように単語の意味がわかれば、
文章の意味が理解できた人も多いのではないでしょうか?
小・中学生で[2]の英文が読めないことはたいした問題ではありません。
わざと高校レベルの英単語をいれましたので。
肝に銘じておいてほしいこととしては、
単語を覚えることを怠ると、読めなくなる瞬間がやってくるということです。
語彙は非常に大切です。
語彙がないと、いくら頑張って文法を学んでも、それを活用することができません。
国語の文章を読むときも同じです。
語彙が足りない人は、[2]の文章を読んだ瞬間の「え?何が書いてあるのか全然わからん…。」を嫌でも経験してしまうのです。
文章の構成がどんなに簡単でも、わからない言葉がいくつか続くだけで、もう意味がわからない!となるのです。
そうなったら、問題なんて解けるはずがないのです。
国語でも、英語でも、
教科書や問題集を解いていて、
わからない言葉(単語)が出てきたら、きちんと調べる癖をつけましょう。
面倒臭いかもしれませんが、その小さな行動がすごく大切。
教科書や問題集に出てくるということは、今のあなたの学年でわかっていなければならない言葉なんですから。
人間なので、調べても忘れます。
忘れてしまったとしても、一度も正しい意味を知らないよりは良いでしょう。
また調べるのが嫌なら、覚える努力をしましょう。メモを残すのもいいと思います。
学校や塾での漢字や英単語のテストでは、満点が取れるだけの十分な準備をしよう。
毎回毎回、本気で覚えて小テストと向き合うことで、ちゃんと積み重なっていきますからね。
というわけで、
本日は語彙がない人の気持ちを体験する実験にお付き合いいただきました。
それでは(^^)/