先日、数学に苦手意識がある塾生が相談にきました。
「数学を好きになるにはどうしたらいいですか。」
これはなかなかの難題です。
これを読んでいる保護者の方にも
学生の頃を思い返してもらいたいのですが、
嫌いな科目が好きな科目に変わった経験ってございますか?
私の予想ですが、
「嫌いな科目は最後まで嫌いなまま(苦手なまま)だったな・・・。」
という方が多いのではないでしょうか。
もちろん、面白いと思える一面を知ったり、解ける瞬間は好きになれるかもしれませんが、それだけでは「好き」は長続きしないと思います。
もしも1つでも嫌いな科目が、好きな科目になったケースがあるのであれば、それは稀なケースだと思いますし幸せなことだと思います。
やはり苦手・嫌いの状況から
「好き」を目指すのはしんどいですよ。ということ。
特に数学なんて、小1から付き合ってきて外見も中身も知った上で好きになれていないんですから。笑
そうは言っても、
数学は受験に必要なので点も取りたいでしょうし、
取り組まないといけないと思うので、
アドバイスをするとしたら、
好きにならなくていいので、
受験において致命傷にならない程度の点数が
とれる科目に育てよう。
でしょうか。
具体的に表現すると、
好きになろうと思わなくていいので、
『毎日向き合って、日々成長を感じること』
『毎日1問でもいいので、解けなかった問題を解けるようにすること』
こういう向き合い方しかないと思います。
既に取り組んでいるなら、質を高めて続けるしかないです。
やらないと出来るようにならないのは事実ですし。
数学は短期間で伸びる科目ではありません。
定期テストなら直前の勉強(解法の暗記)でもどうにかなりますが、
実テ・入試となると「解法の暗記」では点を取り切れない部分が出てきます。
出題範囲が広がると「どの考え方を使うのか・どの公式を使うのか」を自分で判断しなければならないですし、
発展問題となると、文章を読解して自分が知っている解き方が使えるように、必要な情報を整理して取り出して、単位や形を変えたりしなければならないものも多々あります。
「実テや入試で高得点をとりたい」
と本気で思うなら、
効率は度外視して、
根気よく、粘り強く、泥臭く、
問題と向き合っていく必要があります。
※今回、相談に来た生徒は定期テストで基本問題・標準問題は点がとれており、その先を目指しているのでこのような書き方をしています。学校ワークの基本・標準レベルで躓いているなら、まずは基礎基本を反復しましょう。
効率を度外視して向き合うとは、
1問に時間を費やす覚悟をする。
ということでもあります。進みは間違いなく悪くなります。
1時間かけて数問しか解けないかもしれません。
わからない問題に直面したときに、
グラフや図、絵を描くのは当然として、
仮説を立てて解いてみて、上手くいかなければまた別の仮説を立てて解いてみる。
考えて生み出した答えが問題の意図にあっているかを確認して「違う」と思ったら、もう一度考え直す。
面倒臭いけどこの方法ならできるかも・・・と思ったら、時間がかかってもやってみる。
散々苦労して答えを出した挙句、間違えていて、
解説を見てみたら「こんなの思いつくかい!」
って時があったり、
「う~わ、こんな簡単に解けるんか。何で気付かんかったんや!」
とへこんだり・・・。
大変ですが、苦労するってところも必要な部分。
色々と考え抜いた上で、解説を読むので心に刺さる。
散々苦労しているので、解法の暗記じゃなく理屈を理解をしようとする。
悩み苦しんだ後だからこそ、自分の考え方のどこが間違えていたのか知りたくなる。
テスト直前の勉強だと「もうわからないから覚えよう」に走ると思います。でもそれじゃダメなんです。
ネット上にはもっと負荷の軽い勉強法はいくらでもありますが、
『自分の頭で考え抜く』という学習なしには得られないものがあります。
こう書くと『数学ってめちゃめちゃ大変やん。それの何が面白いの?』と思う人もいると思いますが、
何度も同じ用語や単語や漢字を書いて覚えたり、国語や英語の文章読解をするのと比べたら、
試行錯誤をする数学の方が圧倒的に面白いと思う人もいるのです。
数学が好きな人は、答えを出すプロセスに面白さを見出したり、自分が立てた仮説を検証するのを楽しめる人だと思います。
数学が好きになれない・嫌い!って思っている人に、
その人の気持ちがわかりますか?
私はわからなくてもいいと思います。
人間みんな違いますから。
だから、
好きになろうと思わなくていいので、
毎日コツコツと向き合いましょう。
1つでも2つでも出来ることを増やして、成長を感じましょう。
考え抜くトレーニングをしましょう。
苦手単元をひとつひとつを出来るようにしていき、
得意科目の邪魔をしないレベルに引き上げることを目標に取り組んでみましょう。
以上、本日は数学が好きになるには・・・という内容でお届けしました。
それでは( `ー´)ノ