中学生を指導していて、
国語や英語の問題を解くときに、
下線部付近だけ読んで解くことが癖になってしまっている人がいる。
この解き方は絶対にアカン。
自分のためにも、今日からやめよう。
テスト本番中に、
どうしても時間が足りなくて、
苦肉の策で、下線部付近だけ読んで何とか答えを埋めました。
このケースは仕方がないと思うが、
テスト本番でもないタイミング(宿題や授業中の長文演習など)で、
国語の文章や英語の長文をつまみ食いのように読んで解くなんてありえない。
その解き方の一番のリスクは、
読まないことが当たり前になってしまうということ。
全部を読まないことが当たり前になった人は、
文章の流れから
次の展開を予測する力も育ちにくいし、
文章を速く処理する力も育たない。
読解スピードは文章量が増える中3の実力テストになると大きく影響が出てくる。
中2までは時間内に解けていたのに、中3になったらテストの時間が足りなくなった。
というのはよくある話(特に英語)。
中1、中2の頃からつまみ食いのような読み方が癖になってしまっていた人に多い。
この読み方をしている人は、
全部を読まずに問題を解いて、
時間内にすべてを解き終えた気分になっていただけということ。
実は中2の頃から時間は足りていなかったのだ。
そんなこと言われても・・・
全部読んでいたら間に合いません!
そんなことをいう人がいるが、
ハッキリ言おう。
全部読んでいたら間に合わないというのは、
そのテストを解き切るだけの力が足りてないねん。
力の足りていない自分を認めなさい。
足りてないんよ。
文章を速く処理する力が。
足りてないんよ。
語彙が。
国語でも英語でも、この言葉(単語)って
「どういう意味?何て読むん?」
そういうのにいちいち引っかかってたら、そりゃ間に合わないよ。
日頃からどうやったら速くなるかを考えて勉強しないといけない。
解くスピード・読解スピードって厄介なもので、
本人に『速くなりたい。』という意志がなければ、なかなか育たない。
仮に今、同じレベルの二人の受験生がいたとしよう。
10月も中頃にさしかかり、入試本番まであと5ヵ月を切った時期。
一人は、全部読むのなんて無理だ、面倒だ。と諦め、つまみ食い読みを続ける。
この解き方をしている人は、設問に関係ない箇所にある知らない単語や文の意味を自分で調べたり考えたりすることはないだろう。
もう一人は、今は時間内には解き切れないけど、読む速度が上がるように語彙を増やしたり、毎日長文(文章)を読んで力をつけようと努力をする。
5ヵ月後、後者の方が力がついているのは明らかでしょう。
国語も英語も高校入試がゴールじゃない。
高校入学後の方が内容の濃い勉強をする。
中学レベルの文章ぐらいスラスラ読めるようになって、受験を迎えれるよう最大限の努力をしておこう。
中学生の間に自分の可能性を潰す勉強はしちゃダメだ。
特に受験期はたくさん勉強をする。
間違えた勉強を繰り返して、悪い癖をつくってはいけない。
※最後に一つだけ補足をしておくと。
唯一、本文を読まずに解いてよいのは、
定期テスト!
教科書と全く同じ文章をテスト中に隅から隅まで読まないと解けないようなテスト勉強の仕方じゃ、高得点はとれません。
ちゃんと勉強していれば「読み解く」というより「見つける」のが定期テスト。