こんにちは。
塾長の一井です(´▽`)
先日、令和4年度の兵庫県公立高校入試の結果詳細が公開されました。
現高1の塾生たちが受けた入試結果です。
こちらの兵庫県の教育委員会のページから詳細が見れますので、興味がある方はチェックしておきましょう(*^^*)
https://www.hyogo-c.ed.jp/~koko-bo/02nyuushi/r4senbatu/R4gakuryokukensasyousai.pdf
私たち塾の人間は、
毎年この資料と睨めっこしているのですが、
本日は、これにはどんな情報が詰まっているか。
どんなことが読み取れるのか。を簡単に紹介してみようと思います♫
※簡単にとか言いながら、書いていたらまあまあ長くなりました(´・ω・`)
この3つは私がよくみる資料なので、お家の方も塾生も何が読み取れるのか考えてみてくださいね(*^^*)
将来、みんなが社会に出て働くときに、
1つの資料から1つしか気づきがない人よりも、
2つも3つも気づきがある人の方が重宝されるに決まっています( `ー´)ノ
色んなことを想像してみましょう♬
では、1つ目!!!
スマホで見ている方は小さくて見にくいと思いますがご勘弁を。
私の気づきを、
塾生がイメージしやすいように、
飾磨西中の現3年生(220人)の人数に換算して紹介してみます。
上の図の注釈から500点満点を100点満点に換算したと表とわかりますので、
みんなに馴染みのある500点満点に戻して書いてみますね。(×5ってことね。)
500点満点中400点以上取れた人の割合が2.4%ということがわかります。
2.4%は西中の人数換算で
220人 × 0.024 = 5.28人
つまり、
学年で5人しか400点以上が取れないレベルのテストだということがわかります。
では、350点以上とれる人は、どれくらいか。
220人 × (0.024+0.115) = 30.58人
30人ということですね。
つまり、
西中で30番=入試本番で350点ぐらいとれる。
入試はそれぐらいのレベルだということがわかります。
次は、少し見方を変えて、「割合と偏差値」の関係をもとに見てみましょう。
上位何%で偏差値いくら?というのは一般的なデータがあります。
※テストによって多少の前後はあります。
この表は塾で模試を受けたことがある人は、見たことがあるかもしれません(´▽`)
大阪進研模試の解答・解説についている偏差値表です。
今回の入試で350点以上とれた人の割合が13.9%
これを偏差値表に当てはめると、
上位13.9%は偏差値61程度に当てはまることがわかります。
言い換えると、
普段、学校のテストの偏差値が61ぐらい=入試で350点ぐらいとれる。
という見方もできます。
一応、300点以上の人の割合も見てみましょう。
2.4%+11.5%+19.3%=33.2%
上位33.2%は300点以上がとれるようです。
上位33.2%を偏差値表に当てはめると、偏差値54程度になりそうですね。
学校のテストの偏差値が54ぐらいとれている=入試で300点ぐらいとれる。
ということもわかります。
これらからどのような感想を持つかは人それぞれですが、
塾の立場から言わせてもらうと、
入試は甘くはなさそうですよね。
「入試当日、簡単に点が取れると思うなよ。」
そう断言できるデータですね。
では、2つ目の資料を見てみましょう!
教科別の資料ですね。
これを見て「平均点が〇点ぐらいなんやな~」
で終わる人もいるかもしれませんが、それで終わるのはありえません!
例え中学生であっても分析力が弱すぎる!
この資料、情報の宝庫ですよ。
平均点は見ての通りなので割愛しますね。
この資料の何が凄いか?って、
〇点~△点の間に何パーセントの人がいるかがわかるんです!
この情報、受験生にとってめっちゃ必要な情報。
これがわかれば、
入試で目標とする点数が妥当かどうか?がわかるんです。
例えば、
Aくん(理数は得意!英語と社会は嫌い!)
そんな受験生がいて、
内申点と総合的に判断して、
志望校に合格するには当日350点とりたいね。
となったとします。
それに対して、Aくんは自分で考えて
数学:80点
理科:80点
国語:70点
英語:60点
社会:60点
合計:350点
という作戦で入試に挑もうとしているとします。
ここで「この作戦で得意科目でしっかり取りましょう!」なんて背中を押してくれる塾には行ったらダメです!笑
これがいかに間違った戦略で、
不合格まっしぐらな戦い方だと読み取れるかどうかが大事です。
まず、理科・数学で80点は現実的なのか?
上の図の理科のデータを見ると、80点~100点の人の割合が0.7%だとわかります。
西中の人数換算で、
220人 × 0.007 = 1.54人
2人に満たないということがわかります。
つまり、理科のテストは
西中規模の学年1位の人でギリ80点がとれるレベルのテストだということです。
学年の人数が100人未満の中学校だと、80点以上は0.9人とかになるんです。
理科で80点以上が1人もいない…。学校によってはそんな可能性もあります。
80点を目標に掲げているAくん、
キミは常に理科で学年1位をとっていますか?
考え方は数学も同じです。
上の図の数学のデータを見ると、80点~100点の人の割合が4.3%だとわかります。
220人 × 0.043 = 9.46人
数学が得意だと言うのなら、常に学年で10番以内には入っていますか?
逆に、嫌いだからと低めの目標にしている社会や英語で60点以上をとっている人の割合を見ると、
社会:37.3%+8.2%=45.5%
英語:25.0%+17.4%=42.4%
60点以上とれる人は西中換算で、
(社) 220人 × 0.455 = 100.1人
(英) 220人 × 0.424 = 93.28人
いくら嫌いでも、こっちの方を60点で妥協せずに70点に上げる努力をする方が実りやすいのは明白です。
もっというと英語で80点以上は、17.4%
(英) 220人 × 0.174 = 38.28人
極論ですが、
入試は合計点での勝負。
理科で学年1位の80点
英語で学年38位の80点
これらが入試本番だと80点という同じ価値になるということです。
英社を60点で満足とする勉強をしていたらそこで成長は止まり、入試本番、理系科目で80点に届かず350点にも届きません。
そういう理由から、Aくんには作戦を変えよう!
と提案したいですね。
「令和4年度の理数が難しかっただっただけでは?」
ここだけを読むとそう思われる方もいるかもしれません。
令和3年度、令和2年度など過去のデータも兵庫県の教育委員会のページで見ることができます。
難易度に多少の違いはありますが、入試には傾向があります。
ここ数年は似たような傾向が続いています。
他にもこの資料の割合から見えることはありますが、書き出すと終わりが見えないので②の資料はここまで。
ぜひ、あれこれと考えてみてください♫
次に3つ目!!
この資料は見ての通り。
どの単元の問題が出題されて、受験生の正答率が何%だったのか。
とてもシンプルでわかりやすい資料ですね!
一目で数学の大問1は得点源になりそうなことがわかります(*^^*)
80、90%以上の人が正解している問題が並んでいますよね。
その他にも、各大問の(1)番は結構簡単なのかな?
なんてことも見えますね。
一見難しそうに見える問題でも(1)はよく読んだら簡単かもしれないので、
数学が苦手でも拒否反応を起こさずにやってみ?
ってアドバイスができたりします(*゚▽゚)ノ
例として数学しか載せていませんが、社会だったら地理と歴史と公民がどれぐらいの比率で出ているのか?
理科の単元はどこが出たのか?
そういった情報が読み取れる資料です♫
この資料をもとに、次年度に出る単元を予想している塾などもありますね。
以上、本日は入試結果の資料にはどんな情報が詰まっているか。を簡単にご説明いたしました!笑
どこが簡単やねん…長いぞ…┐(´ー`)┌
という感じですね。笑
直近の3年分の資料は面談スペースにも置いているので、興味がある人はいつでも言ってくださいね ♫
こういう資料を見て、
論理的に考えれるようになると、
自分が目指す目標がはっきりするので自信を持って勉強できるようになるよ(*^^*)